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解雇・残業代請求

解雇・残業代請求

 こんなことでお困りではないでしょうか。

従業員から未払いの残業代を請求された。

従業員が不正を犯したので懲戒処分をしたいが、どのように進めればよいのかわからない。

従業員を解雇したら「不当解雇だ」と訴えてきた。

 はじめてこのようなトラブルに遭遇した場合、焦ってしまい、誤った対応をしがちです。従業員のトラブルは、これまでの労使の関係性もあることから、初動が大事ですし、なるべく早めに専門家に相談することが重要です。特に、従業員側は行政や労働組合、弁護士など、様々な相談する場があり、インターネット等で知識をたくさん持っています。従業員側が無知であるというのは過去のことと言えます。一方、経営者は、日頃経営に注力しているために法律や労務の知識を勉強する機会は限られており、こと労働に関する知識については、従業員の方が勝っているということがよくあります。

 そのために、我流の判断でやった結果、法律的に誤った対応となってしまい、取り返しの付かない事態を招くことも多くあります。早めの相談をお勧めいたします。

以下においては、①未払の時間外手当(残業代)請求への対処、②懲戒処分、③解雇、④職場におけるセクシュアルハラスメント、⑤パワーハラスメント、⑥労働災害(労災)について、ごく簡単に解説をさせていただきます。

1 未払いの時間外手当(残業代)請求への対処

 時間外労働が長時間となれば、未払残業代はかなりの金額となります。特に、最近はインターネットによって簡単に情報を得ることができます。残業代計算のアプリもあります。ですので、退職と同時に未払残業代を請求してくるというケースが増えています(「退職するときの注意点」などで検索すれば、残業代について無料で相談できる法律事務所につながることすらできます)。

 従業員が残業代を請求してきた場合は、請求してきた時間の根拠が正しいか、計算がおかしくないか、休憩時間の算定は正確か、時効を超える期間の賃料が請求されていないかなど、細かく見ていき、しっかりと対応する必要があります。対応を放置すると、弁護士に依頼したり、労働基準監督署に相談に行ったり、労働組合が結成されるなど、様々な方向に飛び火していきますので、はじめの対応が肝心です。

 そのため、従業員が残業代を請求してきた場合は、タイムカード、出勤簿、就業規則、賃金台帳などの客観的な証拠を揃えた上で、早めに弁護士にご相談することをお勧めいたします。

 現段階で未払残業問題が生じていない職場においても、対策は必要です。そもそも、残業が発生しないことが理想ではありますが、残業が発生することを見越しての対策も有効です。具体的には、以下のような対策が考えられます。

①時間外労働の実態を把握する(最近は様々なシステムやアプリがあるので、参考にされるとよいと思います)。

②役職手当や営業手当に時間外手当の一部が含まれている場合、年俸制を採用して割増賃金を含む場合など、就業規則や雇用条件通知書に記載がなされているか、従業員にしっかりと説明がなされているか、証拠は残っているかなどを確認し、対策を講じる。

③固定残業制度を導入する(固定残業制度の注意点はこちら)。

④変形労働時間制や裁量労働制の採用・・・業種や職種に応じた勤務体制にする。その際は、所定の手続きをしっかりと取っておく。

 などが考えられます。ひとたび残業代請求がなされると、数百万円、数千万円の請求がなされることもあります。会社の運転資金が枯渇し、資金ショートによって倒産の危機に直面する場合もあります。早め早めの対策をお勧めいたします。

2 懲戒処分の実施

 問題行動の多い従業員がいる場合、懲戒処分をするかどうか、悩むことがあります。誤った懲戒処分をしてしまうと、処分が無効とされることもありますので、ご注意いただきたいと思います。

1 懲戒処分の種類

 懲戒処分には、主に、懲戒解雇、出勤停止、減給、譴責(けんせき)といった種類があります。

2 就業規則

 懲戒処分をするためには、就業規則で根拠も含めて定めておくことが必要です。もし、就業規則に定められていない、就業規則が存在しないといった場合、懲戒処分をすることができませんので、ご注意下さい。10人未満の会社の場合、就業規則作成の義務はありませんが、こと懲戒処分のことを考えた場合、作成しておかれた方がよいと言えます。

3 懲戒処分の手続

 懲戒処分は1つの事由について1回しか行うことができません。そして、行われた行為と懲戒処分とがバランスを失しないように注意が必要です(1回の遅刻で出勤停止など、明らかにバランスを失しています)。さらに、懲戒処分をする前に、何について懲戒処分をするのか明確にし、証拠も揃えておく必要があります。

4 懲戒解雇

 もっとも重たい処分が懲戒解雇ですが、懲戒解雇処分は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められなければ無効となってしまいます。特に解雇は非常に高いハードルがあると考えていただいた方がよいです。ですから、懲戒解雇は慎重に行わねばなりません。処分を行った後ではなく、処分を行う前に、処分が相当かどうかについて、専門家にご相談いただくことを強くお勧めいたします。

3 解雇

 解雇は、従業員の生活に直接的な打撃を与えるものですので、特に慎重に行う必要があります。

1 解雇の種類

 解雇にはいくつか種類があります。①懲戒解雇、②普通解雇、③整理解雇などです。

2 解雇のルール

 解雇は従業員にとって影響が極めて大きいので、厳格なルールがあります。

(1)解雇予告

 解雇をする場合、少なくとも30日前に解雇予告をしなければならず、30日前に予告をしないときは、30日分以上の平均賃金を支払わなければなりません(予告の日数は、一日について平均賃金を支払った場合は、その日数を短縮することができます)。

(2)解雇制限

 けがや産前産後の期間制限にかかる場合のほか、差別的な解雇、違法行為を申告したことを理由とする解雇、育児休暇等を申請したことによる解雇も禁止されます。

(3)解雇の理由

 解雇は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められなければなりません。逆に、これが認められない場合は、解雇権の濫用として、解雇は無効になります。

 つまり、いずれの解雇にせよ、自由に行い得るというわけではないのです。解雇の効力について争われた場合、最終的には裁判所が判断することになりますが、解雇が無効であるとして会社側が敗訴する事例が多くありますので、解雇については特に慎重に考える必要があり、最後の手段とお考えいただきたいと思います。

3 解雇手続に関する注意点

 懲戒解雇について、就業規則が定める懲戒解雇の事由に該当したとしても労働基準法に規定する解雇予告又は解雇予告手当の支払は必要となります。ただ、懲戒解雇の事由が、職場での犯罪行為(窃盗、横領、傷害等)による場合などは、解雇予告又は解雇予告手当の支払は不要となりますが、労働基準監督署長の認定を受ける必要がありますので注意が必要です。

4 整理解雇

 整理解雇については、いわゆる「4要件」が必要とされています。4要件とは、以下の4つであり、以下の4つをすべて満たす必要があります。

①人員削減の必要性(特定の事業部門の閉鎖の必要性)

②人員削減の手段として整理解雇を選択することの必要性(配置転換などをする余地がないのか)

③解雇対象者の選定の妥当性(選定基準が客観的、合理的であること)

④解雇手続の妥当性(労使の協議など)

 この要件を満たすことはかなり難しく、整理解雇の有効性が法廷で争われるときのハードルはかなり高いといえます。

5 懲戒解雇の注意点

 解雇は慎重に行う必要がありますが、中でも懲戒解雇は決して安易に行わないように注意が必要です。遅刻や欠勤などについても、始末書を書かせ、指導を行い、軽い懲戒処分を経た上でなければ、懲戒解雇は選択すべきではありません。仮に就業規則に定める懲戒事由に該当していても、即座に解雇ができるわけではありません。指導を行っても改善が見られない場合には、今後の手続きについて、弁護士に相談して下さい。

クレームは立場の違いや認識の誤解から生じることが多いです。
そのため、解決の一歩は相手の立場を理解すること。
そして、主張するべきことはきちんと主張し、最終的な妥結点を目指します。

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