人を変えることはできない
部下の育成でお困りの方はたくさんいらっしゃると思います。それだけ難しいということだと思います。かく言う私自身も、そのような相談をたくさん受けますし、自分自身も試行錯誤しながらやっています。でも、一番大切なことは、相手に対する尊敬であり、信頼です。「自分はできている、お前はできていない。だから、できていないお前に教えてやろう」。こんな態度では、人はついてきません。
相手に対する信頼
一番大切なことは相手に対する信頼であり、尊敬です。「あなたはできる」、「あなたならもっとよくなれる」の信頼、尊敬があってこそ、その信頼、尊敬が相手に伝わってこそ、人の心に響きます。そして、そのような心があってこそ、相手は自分を信頼してくれるものです。そして、根底に相互の信頼がなければ、人は変わろうという心を持ちません。
人を変えることはできない。でも、変わることはできる。
人は、自分自身が内発的に変わろうと思わない限り、変わりません。「人を変えることができない」というのは、外からの刺激で変えることはできないということです。正しいことをどれだけ言っても、変化は一時的です。心の底から「変わりたい」と思わない限り、成長はないのです。
逆に言えば、どれだけレベルが低く見えても、どれだけできないところばかりが目についても、「この人はできる」、「この人は成長できる」と思い続け、関わり続けることです。もちろん、部下が失敗すれば責任を取るのは上司です。その意味では、忍耐も我慢も必要です。もし、相互に信頼関係が構築され、相手が「変わりたい!」と思ったら、成長が始まります。
失敗しても、「あなたらしくない」、「あなたはもっとできる人間なのに、こんな失敗、ふさわしくない」、「もっとできるはず」そう思い続け、関わり続けることです。
こう考えると、人材育成というのはとても大変なことです。ですが、大変なことだけに、うまくいけばとてつもない力を発揮します。企業は人なりと言われますが、一度採用した以上、決してあきらめず、人材育成を徹底する。
がんばりたいと思います。