やり方よりもあり方
世の中にはたくさんの書籍が出版されています。その人の経験に基づき、如何にすれば成功するか、如何にすれば成果があがるかについて書かれたものもたくさんあります。かくいう私も本を読むのが好きなので、多くの書籍に目を通します。
しかし、多くの本を読み、多くの人と話をしていて思うことは、「やり方を真似してもなかなか思うようにいかない」ということです。仮にその人がうまくいったとしても、経験や体力や知識、環境などは人それぞれです。まったく同じ外部環境の人もいないので、なかなか同じようにはいきません。もちろんやり方も重要で、それを取り入れることも大事なのですが、それだけではうまくいかないということです。
一方、もっとも変化があるのは、やり方を学んだ時よりも、あり方を学んだ時です。別の言葉で言えば、その人の生き様に触れ、それに感化されたときといってもいいかもしれません。自分自身が描くなりたい姿、ビジョンが明確になったり、自分自身に対する見方が変わったり、セルフイメージが変わったり。こういったときの変化はかなり大きなものがあります。
ですので、経営者の方からご相談をお受けする時は、常にその方が大事にしている価値観や思い、あり方を大切にしながら、傾聴しながら行うようにしています。どんなにいいと思える方法でも、その人のあり方や価値観に沿わないものであれば、よい結果は望めないからです。